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Channel: つぼログ。-IT翻訳の現場から-
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1902年のニューヨーク翻訳事情

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by ito

アメリカの昔の新聞を読める『Chronicling America』というサイトを以前ご紹介しましたが、その中で1902年当時のニューヨークの翻訳事情に関する記事を見つけました。1902年2月16日のThe Indianapolis journal紙の記事です。

左から4列目の一番上から始まっています。「translation」という単語をハイライト表示していますのでご確認ください。

当時の翻訳者、翻訳業界についていろいろな切り口で取り上げているので、以下にポイントをいくつか箇条書きで抜き出してみます。

・ニューヨークでかなりの収入(fair income)を得ていた翻訳者は50人ほど
・主なクライアントは輸出入を行っている会社
・そのため、翻訳者は主に出荷、積荷を行うエリアにあるオフィスで働いていた
・アップタウンには、外国の劇や法律文書、文学関連の翻訳を行う翻訳者もいた
・彼らは法外な値段(fancy price)を請求していた
・アメリカ人の翻訳者は少なく、ドイツ人、スペイン人が多かった
・女性は少なかった
・通常のレートは25セント/100ワード(変動あり)
・イタリア語、オランダ語、スカンジナビア系言語のレートは良かった
・フランス語のレートが一番良かった
・ベテランの翻訳者で、1日平均10ドル(ただし波はある)

「fair」や「fancy」が現在と同じようなニュアンスで使用されているか定かではありませんが、文脈的には大きくは違わないように思います。

記事では、その他にも、駆け出しの翻訳者が仕事を得るのに3,000通の手紙やカードなどを企業に送った話や、あるドイツ企業がカタログの翻訳をハーバードの教授に依頼したが、言語的・文法的には正確だったが商品に対する専門知識がなかったためにビジネス文書としては使い物にならなかった話など、翻訳者や翻訳会社のエピソードが取り上げられています。全体でもそれほど長い記事ではないので、一読してみると面白いと思います。

上に挙げた「25セント/100ワード」ですが、現在の価値ではいくらぐらいでしょうか。参考までに、単純に消費者物価指数(CPI)を使って計算してみました。

こちらのページによると、1902年がCPI=26、2014年がCPI=712.5なので、
25セント×(712.5/26)=685.0962セント/100ワード
ということで、現在の価値で6.85セント/ワード

現在のレートの相場については、Proz.comのレート情報を参考にしてみます。
対象言語と方向については記事中に明記されていませんが、仏独西でそれぞれ両方向調べてみると以下の数値です。


   








感覚的には、「現在の最低レートよりも少し低い」ぐらいでしょうか。

2015年の自動翻訳トレンド

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by tera

2020年の東京オリンピックに向けて、スマートフォンなどを使用した自動翻訳の技術向上への期待は高まるばかりです。今回は、相次いで発表された自動翻訳に関するサービスを紹介します。

Google TranslateのWord Lens 機能 (Google Translate Blogより)



Google Translate アプリのリアルタイム翻訳

Googleは、Google Translateのアプリに"Word Lens"機能を追加しました。
これは、スマートフォンのカメラごしに文字を認識して、その訳をリアルタイムで画像処理しながら表示するというものです。
現時点では日本語には対応していませんが、もはやSF映画のような技術に驚きです。

ちなみに、私も試してみました。まったくわからないドイツ語の看板にカメラを向けると…
上記のデモ動画のように、ドイツ語の看板がパッと英語の看板に変換されました!これなら、ドイツに行っても看板を頼りに観光できそうな気がします。






Skypeの同時通訳機能

Skypeは、2014年12月にSkype Translatorのプレビュー版をリリースしました。
これは、音声認識機能を使用してリアルタイムで通訳を行ってくれるものです。
現時点での対応言語は英語とスペイン語のみです。
実際に使用している様子は、次の動画を参照してください。スペイン語と英語で、スムーズにコミュニケーションをとっているのがわかります。


翻訳の切れ目、処理速度、固有名詞の認識などにまだ改善の余地はあるようですが、十分に実用に耐えられるようです。


Twitterの自動翻訳機能

Twitterは、40カ国以上の言語のツイートを自動翻訳して表示する機能を実装しました。
これによって世界中の人々のつぶやきを、すぐに翻訳して読むことができます。


いずれのサービスも、まだまだ人力による翻訳には及びませんが、数十年前には夢物語だった技術です。自動翻訳の技術は確実に進歩しています。
近い将来、スマートフォン1台さえあれば、世界中どこにいっても言葉には困らない!という時代が来ることを楽しみにしています。

Trados Studio 入門② ~翻訳メモリ~

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by Tera

前回に引き続き、Tradosの基本機能を紹介したいと思います。
前回は、Tradosの作業フローについて簡単に説明しました。

今回のテーマは、翻訳メモリです。

翻訳メモリとは、翻訳結果を蓄積していくデータベースのようなものです。Translation Memoryの略で、TM と呼ばれることもあります。
前回説明したセグメントごとの翻訳結果が、.sdltmという形式のファイルの中に登録されていきます。

今回の例は、以下の文章です。似てるけどちょっと違う文章が2つずつ並んでいます。

iPhone is invented by Apple Inc.
iPad is invented by Apple Inc.

Tokyo Sky Tree is a new sightseeing spot in Japan.
Tokyo Tower is a major sightseeing spot in Japan.



Tradosに読み込ませてみましょう。画像は、一文目まで訳した状態です。

1つのセグメントを翻訳し終えたら、翻訳の確定をして翻訳メモリに登録します(通常はCtrl + Enterを押すだけです)
そして、次のセグメントに移動すると…


先ほどメモリに登録したセグメントが、赤枠部分に表示されています。
似ている翻訳結果を自動的にメモリから検索して、候補として挙げてくれるのです。

赤枠部分の左側には、メモリに登録された英文と、翻訳しようとしている英文との違いがわかりやすく表示されています。

この例の場合、セグメント1とセグメント2の違いは、iPhoneとiPadだけですよね。
中央に表示されている 89%という数字は、メモリとの一致率です。今回は、iPhoneがiPadに変わったことによって一致率が11%さがりました。

次の手順としては、一度メモリの翻訳文をそのまま挿入します。

そして、訳文の 「iPhone」を、手動で「iPad」に変更します。

このように、翻訳メモリによって過去の翻訳をデータとして保存し、活用することができるのです。


次の例も見てみましょう。

先ほどと同様に、セグメント3で翻訳および登録した内容が、画面上部に候補として挙がっています。
今回は、先程よりも変更点が多いので、一致率は75%です。



あとは、「スカイツリー」を「タワー」に、「新たな」を「メジャー」に変更したら完了です。

このように、翻訳メモリを活用することによって、1つの文書内に同じ文が繰り返し出現する場合や、過去に翻訳した文書の改訂版を翻訳する際に、過去の文書のメモリを使用することによって、改訂された箇所だけ翻訳するといったことが可能になります。

また、翻訳メモリはプロジェクトごとに作成したり、複数のメモリを読み込んだりもできます。
たとえば、新製品Cのマニュアルを翻訳する際は、旧製品Aと旧製品Bの翻訳メモリを使用して機能がまったく同じ部分は流用しつつ、新製品C独自の新機能は、新しく作成した新製品Cの翻訳メモリに登録していく、ということも可能となります。

このように、過去の翻訳をデータベース化することにより、翻訳フローの効率を向上させることができるのです。

not A or B の訳

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by fukazawa

「ブルーダル」ってご存知ですか。みなとみらい線の開通記念で誕生した、ダルメシアン(犬)をモチーフにしたキャラクターです。みなとみらい線にキャラクターがいたんだ、と思ったらブルーダルはみなとみらい線のキャラクターではないそうで、別に「神繍皇女(かんぬみこ)」さんというのがいるそうです。1駅1人で合計5人。これは知りませんでした。

それはさておき。簡単な単語を見たときに頭にパッと浮かんだ訳をあてると、少しおかしな訳文になることがある、という話をこのブログでも何度か記事にしています。今回もその話です。


【not A or B.】

難しい単語は入っていません。
まれに、この文章が「A または B ではない。」と訳されているのを目にします。

何がおかしいのか例文で見てみましょう。
"C-brains is not a bakery or a floral shop."
「A または B ではない。」にすると、
「シーブレインは、パン屋または花屋ではない。」
になります。論理クイズの問題文っぽくて、ちょっとおかしいですよね。
「シーブレインは、パン屋でも花屋でもない。」
が自然な日本語だと思います。

また、友達が次のように話しかけてきたらどう思いますか。
"I don't have an iPhone or an iPad."
「私はiPhoneまたはiPadを持ってない。」→???
「私はiPhoneもiPadも持ってない。」→そうなんだー。

ですよね。
ついでに、辞書(Longman)で「or」を調べてみました。
"used after a negative verb when you mean not one thing and also not another thing:"
「not A or B」は「AもBも~ない」で、どちらにも否定の意味がかかるようにしなくてはいけません。基本的な文法事項を見逃して、うっかり変な日本語にしないように気を付けたいと思います。

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bとBとで困る話

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by tanaka

bはbit、BはByteの意味で使うことが多いのですが、なかなか徹底されないようです。だいたいはどちらを指しているのか察しがつきますが、文脈のわからないところで、数だけみてもどちらか判断がつかないことが稀にあるので、困ってしまいます。
これは翻訳するのに困るというだけではなくて、読むうえで困ってしまうという話でもあるので、英語圏の人向けに、b is not BというWebサイトが作られていました。
http://www.bisnotb.com/



このような、ちょっとした1つの目的のために作られた、1ページで完結しているWebサイトが好きなので、今回b is not Bを見つけたときも少し嬉しくなってしまいましたが、よく考えてみると、bはbit、BはByteが徹底されればされるほど、いざ読み間違えたときの損害が大きくなるという問題がありますので、省略せずにbitまたはByteと書くように啓蒙してくれた方がいいかな、と思いました。

kが1000なのか1024なのかわからないという問題もありますが、それを解決するために、キビバイト(KiB)という単位が作られています。こっちは絶対に1024だぞ、ということなのですが、これもやはり100%普及しないかぎりは無用の混乱を招くような気がするので、イマイチ信用できません。

また、millionやbillionを翻訳する際に桁を間違えてしまうというのもよくあるミスです。そういったわけで、数字が出てくると気を使うことが多いのですが、「数字が苦手」というと別の意味になってしまいそうです。いろいろな意味で数字に強い翻訳者になっておきたいものです。

即座にWebブラウザを切り替えるAutohotkeyスクリプト

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by tera

Webサイトをみていると、ブラウザ固有の問題なのか、アドオンやプラグインの問題なのか、正常にコンテンツが表示されないことがあります。
そんな時に、即座にサブブラウザに切り替えて表示するAutohotkeyスクリプトです。
通常は、URLをコピーして、サブブラウザを開いて、貼り付けてアクセスする必要がありますが、それを自動化します。

※2/5 修正しました


以下の例では <無変換 + fを使用しています。お好みに合わせて、スクリプトの青字部分をカスタマイズしてください。

メインブラウザでうまく表示されないページに遭遇した際、<無変換 + f>を押すと、サブブラウザでそのページを開きます。サブブラウザで内容を確認したら、もう一度<無変換 + f>を押すと、サブブラウザを閉じてメインブラウザに戻ります。


スクリプト

#IfWInActive, ahk_class <メインブラウザのA>
vk1Dsc07B & f::
Backup := ClipboardAll
Send, {F6}
Sleep, 200
Send, ^c
Clipwait
Run, <サブブラウザのB> %Clipboard%
Clipboard := backup
Return
#IfWinActive

#IfWInActive, ahk_class <サブブラウザのA>
vk1Dsc07B & f::
Send, ^w
Return
#IfWinActive

ブラウザ名AB
FirefoxMozillaWindowClass C:\Program Files (x86)\Mozilla Firefox\firefox.exe
Internet ExplorerIEFrameC:\Program Files\Internet Explorer\iexplore.exe
ChromeChrome_WidgetWin_1 C:\Program Files (x86)\Google\Chrome\Application\chrome.exe

<メインブラウザのA>、<サブブラウザのB>、<サブブラウザのA> には、上記の表からメインブラウザとサブブラウザを選んで、それぞれコピペしてください。

なお、Bに関しては、アプリケーションの場所を環境に合わせて変更する必要があるかもしれません(Windows7 64bitで確認)。うまく動作しない場合は、ブラウザの実行ファイルの場所を確認して、修正してください。

 以下に、メインブラウザがFirefoxで、サブブラウザがChromeの場合のサンプルを挙げます。

サンプル

#IfWInActive,ahk_class MozillaWindowClass
vk1Dsc07B & f::
Backup := ClipboardAll
Send, {F6}
Sleep, 200
Send, ^c
Clipwait
Run, C:\Program Files (x86)\Google\Chrome\Application\chrome.exe %Clipboard%
Clipboard := backup
Return
#IfWinActive

#IfWInActive, ahk_class Chrome_WidgetWin_1
vk1Dsc07B & f::
Send, ^w
Return
#IfWinActive

木を見て森も見る

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by zaki-ni

雪が降ってきました。今日は積もるという予報ですが、横浜ではまだそんな気配はありません。

みなさんはTradosなどの翻訳支援ツールを使用していますか?
原文と訳文がが1対1に並んでいるので、訳抜けの心配も少なく便利ですよね。

少し話が変わりますが、仕事でレビューしているときに、不自然な日本語の表現にちょくちょく遭遇します。
たとえば、create design を「設計を作成する」、major disaster を「主要な災害」と訳されていたりします。
それぞれ、「設計する」「大規模な災害」などと訳したほうがよいところだったのですが、英語に引きずられすぎでは?と思う訳になっていました。

翻訳のスキルの問題かと思っていたのですが、どうも原因はそれだけではなく、翻訳支援ツールにあるのではないかと最近考えています。
とても便利なツールですが、その反面、1文ずつ訳していくので視野が狭くなってしまい、「木を見て森を見ず」の状態に陥りやすいのではないでしょうか。
翻訳している文章全体で伝えたいことは何か、文の流れが自然か、などを考えにくくなっているのかもしれません。
機械翻訳のようにならないように、「森も見る」姿勢が大切だと考えます。

ユーザーが読みやすい自然な訳文に仕上げるために、ドキュメント全体をざっと読んでから翻訳を始めたり、翻訳後に訳文を生成してから読み直す、というひと手間をかけてみることをお勧めします。
翻訳単価のアップにもつながるかもしれません。

「翻訳は嫌いなほうでもありません」「で、どのくらい好きなの?」

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by ito


日本語お得意の婉曲表現の1つに「~なほうでもない」というものがあります。
「ほう」自体ぼかした表現ですが、さらに実際の意図とは逆の意味の言葉に「でもない」を付けるという二重のオブラートになっています。

この場合に、どのくらいの程度を表しているのかということをいくつかの例で考えてみました。分かりやすいように、まず「好き嫌い」を例に、以下のように「-4」~「+4」にレベルを設定します(これ自体境界がかなり主観的になりますが…)。


例1
「おい伊藤、飲みにでも行くか?」
「はい部長、お酒は嫌いなほうじゃないんで、ぜひ!へへへ」
好きであることを婉曲に言っているような状況です。
この文脈だと、少なくともレベル2はいきそうな印象です。場合によっては4も考えられます。

例2
「伊藤くん、今度一緒にボルダリングでも行かない?」
「先輩って意外とミーハーなんですね。僕は体力があるほうでもないんで遠慮しときます」
「好き/嫌い」を「体力がある/ない」に置き換えて考えます(以下同様です)。
こちらは、「体力がない」ことを取り立てて言っているわけではなく、単に「体力があるわけではない」と言っているだけのように感じます(このへんはかなり微妙です)。レベル0、-1、-2ぐらいでしょうか。

例3
「伊藤さん、今度業界団体の集まりがあるみたいなんですけど、行ってみませんか?」
「僕、社交的なほうじゃないんで、知らない人と話せるかちょっと不安です」
例2と同様、0、-1、-2ぐらいの印象です。

例4
「伊藤ちゃん、なんかオレのパソコン青い画面になっちゃった。直せない?」
「機械は苦手なほうじゃないんで、まかせてください」
例1と同様、自分で得意だということを意識している状況です。レベル2以上でしょうか。


ここまでの例から考えると、
・「(ネガティブ側の言葉)なほうでもない」⇒自分が出来ることを控え目に言っている
・「(ポジティブ側の言葉)なほうでもない」⇒単にプラスではないことを言っている
と言えるかもしれませんが、もっと事例を考えてみないと断定はできません。そもそも人によって印象が変わりそうなので。

また、副詞などが入るとさらに微妙になってくるかもしれません。
「英語はそれほど苦手なほうでもないッス」
「英語は特に苦手なほうでもないッス」
「英語はまあ苦手なほうでもないッス」
オブラートまつり状態です。

ということで、私は日英翻訳はやってないのですが、こんなhigh contextな表現を英訳して原文の意図を過不足なく伝えるのはたいへんそうだなと思いました。

翻訳対象外のテキストを含むファイルを翻訳するときのテクニック

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by hirama

水曜日が休日だと、一週間が短いような、月曜日が2回来ているような、複雑な気持ちになります。


翻訳対象外のテキストを含むファイルを翻訳する場合、テキストをdocファイルに貼り付け、隠し文字を設定してからTrados Studioで読み込むという方法があります。

次のようなhtmlファイルがあったとします(つぼログ。のhtmlファイルの抜粋です)。
<meta content='英語・外国語の翻訳、ITソリューションサービスを提供するシーブレインのスタッフブログです。' name='description'/>
<meta content='つぼログ。-IT翻訳の現場から-' property='og:title'/>
<meta content='つぼログ。-IT翻訳の現場から-' property='og:site_name'/>
<meta content='英語・外国語の翻訳、ITソリューションサービスを提供するシーブレインのスタッフブログです。' itemprop='description'/>
<meta content='つぼログ。-IT翻訳の現場から-' itemprop='name'/>
日本語部分のみが翻訳対象で、斜体の部分は対象外です。ビルド時のエラーを防ぐためにも、日本語部分だけを抽出したバイリンガルファイルを作成したいところです。
これはhtmlファイルの例なので、Trados Studioでパーサーを設定することもできますが、ファイルサイズによっては、パーサー設定を検証するよりも、テキストをdocファイルに貼り付け、翻訳対象外の部分を隠し文字に設定して読み込むほうが速い場合があります。

テキストをコピーし、新しいdocファイルに貼り付けます。


対象を選択し、右クリックで「フォント」を選択して、「隠し文字」にチェックを入れます。


隠し文字に設定されると、点線の下線が表示されます(※1)

ほかの部分に対しても同じ処理を繰り返し(<F4>キーで直前の動作を繰り返すことができるので、選択→<F4>でさくさく進みます)、保存します。


このファイルをTrados Studioに取り込んだところです。設定した隠し文字は除外されています(※2)


ファイルビューを確認すると、ワード数にも翻訳対象のみが計上されていることがわかります。


翻訳が完了したら、次の手順を実行します。
1. 訳文生成
2. 生成したファイルで全選択→隠し文字を解除
3. 生成したファイルで全選択→コピー
4. 新しいテキストファイルにペースト
5. 拡張子を「html」にして保存
6. 翻訳前のhtmlファイルと比較して不要な変更が行われていないことを確認

手順の数は多いですが、たいしたことはしていません。
よろしければ試してみてください。

※1: 設定した文字が表示されなくなった場合、「ファイル」→「オプション」→「表示」→「隠し文字」にチェックを入れてください
※2: 除外されない場合、「プロジェクトの設定」→「ファイルの種類」→「Microsoft Word 2007-2013」→「一般」→「非表示テキストを翻訳に抽出」のチェックを外してください

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取り入れる?採り入れる??

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by fukazawa
早く春になってほしいような、花粉の季節になってほしくないような、そんな2月後半になりました。

日本語入力で漢字に変換すると、はて、どっちだったっけなと迷うときがあります。
たとえば「とりいれる」。

IMEで、変換時に表示される「標準辞書」には、
取り入れる→一般的
採り入れる→採取・採用
とあります。いまいちはっきりとした違いがわかりません。
と言うわけで調べてみました。


教科書で有名な光村図書出版株式会社によると、
「西洋文明をとりいれる」では、「取り入れる」も「採り入れる」も使えます。「取り入れる」は、一般的な表記で、辞書では、この表記をしているのが普通です。この場合、「取る」には特別強い意味を込めて使っているわけではないと考えられます。これに対して、「採る」は、用例にあるように「選びとる」「必要なものをとりあげる」意味が強い場合に使われます。「採り入れる」と表記すると、文明や言葉をとり入れるのに意識的な選択がなされていることが強調されます。
なるほど、どちらも使えるんですね!

翻訳をしていると今さらながら日本語について知らないことがいろいろあるなと気が付きます。

今回は、そういうときの参考にもなる、雑学としても楽しい Web サイトをいくつかご紹介します。

『言葉の質問箱』(光村図書出版株式会社)
http://www.mitsumura-tosho.co.jp/kyokasyo/kokugo/qanda/kyo_kokugo_kotoba.asp

『よくある「ことば」の質問』(国立国語研究所)
http://www.ninjal.ac.jp/QandA/
  この研究所では現代日本語書き言葉均衡コーパス「NINJAL-LWP for BCCWJ (NLB)」 などいろんなデータベースを公開しています (使いこなすのはのは大変そう)。
 
『国語施策』(文化庁)
http://www.bunka.go.jp/kokugo_nihongo/kokugo_sisaku.html
   「敬語おもしろ相談室」の「敬語の指針(PDF)」は、敬語で困った時に役に立ちます。

『ことば(放送用語)』(NHK放送文化研究所)
http://www.nhk.or.jp/bunken/kotoba/index.html
   ニュースでよく聞く言葉や、新しい言葉の解説が楽しいです。


日本語って本当に奥深いですね。



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気をつけよう 暗い夜道と 古いWebサイト

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by tanaka

COOLTOOLSという、クールな道具を紹介するサイトを購読しています。日本では見たことも聞いたこともないようなものが紹介されていることがあって、面白いです。そのサイトで、先日、Bic社の4色ボールペンが紹介されていました
記事の中で、そのボールペンについてのNew York Timesの記事が紹介されていて、2000年の記事かー、と思いながら読みに行きました。書籍であれば、2000年というのはあまり古い感じはしませんが、インターネットで2000年の記事というのはずいぶん古いような印象を受けます。
記事の冒頭、4色ボールペンへの愛を語る中で、
“Much more than just a pen, it's my Palm Pilot.”
という文があり、なるほど2000年だなと思いました。しかし、Palmについてなんとなく調べてみたところ、途中から名前にPilotと付かなくなったのは、日本の筆記具メーカー、株式会社パイロットとの間で商標に関する争いがあったためだということだったので、BicのペンをPilotになぞらえたのは、まずいたとえだったようです。

そんなことを調べていると、2000年どころか1990年代後半のサイトにたどり着いてしまうのですが、現存しているサイトだけを見て、当時はこんな感じだったのか、と考えてしまいそうになるので、気を付けないといけないと思いました。Webで調べ物をする場合の注意点の1つといえそうです。
逆に、長期的に印象を操作したいことがある場合は、Webサイトを意地でも消さない、というのが有効な手段になりそうです。クールなURIは変わらないとよく言われますが、残っている連中がクールだとはかぎらないのかもしれません。

200年前の英和辞書を見てみよう

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by Tera


以下のwebサイトの下部に、ジョン万次郎が執筆した英会話本の『英米対話捷径』と、日本で初めて作成されたという、本木庄左衛門による英和辞書 『諳厄利亜語林大成草稿本』 の一部の画像が紹介されています。
後者の 『諳厄利亜語林大成草稿本』は、なんと1814年、201年前に書かれたものです。
http://homepage1.canvas.ne.jp/capitalasuka/newpage6.html


 一部を読んでみると…

『英米対話捷径』
How does your son and daughter do?
(ハウ ドーシ ユーア シン アンヂ ダーリ フー?)


『諳厄利亜語林大成草稿本』
birth (ビルス) …誕生
bitter (ビットル) …苦(ニガキ、ニガシ)
など、発音が特徴的です。

一方、Internet Archiveでも、様々な昔の文献を閲覧することができます。
たとえば、An English-Japanese dictionary of the spoken languageは、1904年に書かれた英和辞書です。
眺めてるだけでワクワクしてきます。

また、国会国立図書館デジタルコレクションでも、ジャンルを問わず様々な文献がアーカイブされています。

インターネットのおかげで、このように昔の文献がデータ化され、すぐに見ることができるのは非常にありがたいです。

なんだか、このブログの執筆にあたって江戸~明治にかけての英語事情を調べていたところ、もっと調べたくなってしまいました。またご紹介できたらなと思います。

【Trados Studio 2014 SP2の新機能】セグメントを作成/更新したユーザーおよび日時の記録機能

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by hirama

編み物がマイブームです。手芸はガーッと集中できるので、始めるとあっという間に深夜になります。2時間睡眠でやっていける体力、もしくは1日30時間の人生がほしい。あと、間違えたときに戻るのが大変なので、現実でもスナップショット機能がほしい。こっちのほうが切実‥hiramaです。

Trados Studio 2014 SP2から、sdlxliffファイルに各セグメントの作成者、作成日時、更新者、および更新日時が記録されるようになったようです。ここでの「作成者」とは、sdlxliffファイルの作成者ではなく、訳文の作成者、すなわち最初に翻訳した人になります。

Trados Studio 2014 SP2でセグメントを更新したsdlxliffファイルをテキストエディタで開くと、次のようなタグがあります。
<sdl:value key="created_by">作成者</sdl:value>
<sdl:value key="created_on">日時</sdl:value>
<sdl:value key="last_modified_by">更新者</sdl:value>
<sdl:value key="modified_on">日時</sdl:value>
いずれもTrados Studio 2014 SP1以前にはなかったものでした。

「作成者」「更新者」は、Trados Studioの初回起動時に登録した組織名と名前でしょうか。私が更新したファイルでは「社名\名前」になっていました。

このような情報が翻訳およびレビュー時に表に出てくることはほとんどないと思いますが、この新しいsdlxliffファイルをTMにインポートすると、翻訳データの作成者および更新者として、インポート元のファイルで対応するセグメントを作成/更新したユーザーの名前が表示されます。Trados Studio 2014 SP1まではsdlxliffファイルをTMにインポートしたユーザーの名前が表示されていた部分のため、インポートの仕様も変更されているようです。

TMに登録されたこれらのデータは、エディタ画面で対象のTMを参照しているときに訳文候補ウィンドウの右下に表示されます。

Trados Studio 2014 SP2にアップグレードした方で登録ユーザー名が不安な方は、更新済みのsdlxliffファイルをテキストエディタで開き、上記タグを検索して確認してみてください。

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「鼻水が止まらない!」英語にできますか?

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by tera

ついに、この恐るべき季節がやってきました。そう、花粉症の季節です。
そもそも「鼻水」ってなんて言うんだろうと考えてみましたが、"Nose water"などと中学生のような答えしかでませんでした。

Space Alc英辞郎によると、

鼻水
  • skeet〈米俗〉
  • snivel
  • snot〈俗〉

だそうです。

しかし、これは鼻水そのものの単語であり、一般的な会話ではあまり使わないようです。


「鼻水が出る」の動詞として、"Nose"を主語として"Run"を用いるようです。走るの"Run"と同じです。

鼻水が出ます。
  • I have a runny nose.《旅/病気/説明する》
  • My nose is running.

Runには、「起動する」など様々な意味があるのは知っていましたが、鼻がRunして鼻水が出るとは思いませんでした。

「鼻水が止まらない!」の正解としては、"My nose won't stop running! Help me!"などが適切でしょう。

更に、海外の花粉症事情を調べようとしたところ、Wikipedia 英語版にこんな記事がありました。

Hay fever in Japan
http://en.wikipedia.org/wiki/Hay_fever_in_Japan

今まで花粉症の訳は、花粉アレルギーの直訳として"Pollen allergy"しか知りませんでしたが、"Hay Fever"が一般的な訳のようです。
記事によると、1960年代までは日本には花粉症はあまり認知されていなかったようです。
しかし、第二次世界大戦後に建築材料としてスギ、ヒノキを大量に植えたことで、ここまでの国民病になったようです。

早く花粉の季節が終わることを祈るばかりです。

Traveller か Tourist か

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by ito

気が付けばもう3月です。たぶん次に気が付くと4月で、その次に気が付くと5月になっているのではないかと思います。

(土日祝日がお休みの方は)今年のゴールデンウィークはカレンダー通りでも5連休、前か後ろに休みを2日付けると8連休または9連休、両方に2日ずつ付けると夢の12連休!になってしまいます。旅行の計画を立てている方もいるのではないでしょうか。

さて、あなたが旅行に行くことになりました。今一番行きたい場所を思い浮かべて、その場所にいる自分を想像してください。


あなたは「traveller」でしょうか。「tourist」でしょうか。
※ここでは「traveler」か「traveller」かという話ではないので「traveller」で統一します。

辞書を引いても違いがよくわかりません。
ためしに『Oxford Dictionaries』で確認すると以下のようになっています。
traveller
A person who is travelling or who often travels
既に不穏な空気が漂ってます。続けて「travel」を調べると次のとおりです。
travel
Make a journey, typically of some length
さらに「journey」を調べます。
journey
An act of travelling from one place to another
循環参…

次に、「tourist」を調べます。
tourist
A person who is travelling or visiting a place for pleasure
「travel」が登場してしまったのでここで打ち切ることにします。

ここまででわかった差異は、「traveller」は「typically of some length」で、「tourist」は「for pleasure」であるという部分ですが、それだけでは結局どう違うのかよくわかりません。どうも主観的な問題になってきそうです。

英語圏でもこの違いについて話題になることがあるようです。
Differences Between a Tourist and a Traveller

「traveller」と「tourist」の違いについていくつか例を挙げています。
たとえば、「tourist」は、
・現地の人に混じっても見分けが付き、
・カメラを持っていて、
・常にガイドブックと地図を持っていて、
…など。

一方「traveller」は、
・現地の文化に溶け込み、
・旅行者があまり行かないような場所に行き、
・現地の人と交わり、
…など。


ほかにもいくつか似たような話があったのでご紹介します。
Are you a Traveller or a Tourist?
What’s The Difference Between A Traveler And A Tourist?
21 Signs You're A Traveler, Not A Tourist

「traveller」と「tourist」をわけるポイントがそれぞれ少しずつ異なっているので、比べながら読んでみてください。どっちでもいいわという方もいると思いますが、自分の感覚ではどうかということを周囲の人と比べてみると面白いかもしれません。


ここまでに出てきた「travel」「tour」「journey」以外に、「旅」「旅行」を表す単語には「trip」「expedition」「voyage」などもあります。旅行に行かない方はゴールデンウィークに調べてみてはいかがでしょうか。

なお、「連休はずっとトリップしてました」は違う意味にとられる可能性があるのでお気を付けください。

独立従属節?

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by tanaka


When you... や When your... のように従属節を書いて、主節は書かずに従属節だけで終わりにしてしまうという奇妙な構文が、簡潔が過剰に求められるSNSなどのサービスで広まりを見せつつあるようなないような状態だそうです。
能動受動態という文法用語を見て寿命が縮んだような気がしたことがありますが、こちらは定着したあかつきには独立従属節とでも呼ぶのでしょうか。

以前紹介した because の奇妙な用法(まだ生き残っているようです)と同様に、それに伴う部分を読み手が想像して補ってなんとなくうんうんとわかった気になって楽しむコミュニケーションの形だろうと考えられるようです。
上でリンクした記事を読んでいて、何か変な気がしていたのですが、しばらく考えてみて、そういう書き方をすることもあるんだな、といつの間にか受け入れてしまっていたのではないかと思い当たりました。どうも見覚えのある表現で、それほど極端に変わっているという気もしなかったのです。
主節が省かれているというのは、書き言葉としてはinformalなものであることを差し引いても相当異常に見えるようなので、そう認識しておかないといけないのですが、なにしろ英語への接し方がインターネットに偏っていますので、そうとは知らずにこういう変化の最先端に慣れてしまうということもありえるわけです。ただ字面を追うだけではなく広い意味での文脈を把握しなくてはいけないし、文脈にばかり気を取られて字面通りの解釈を怠ってもいけないというのは、もちろん翻訳についてもいえることですが、語学全般に適用できる心がけだといえるでしょう。
中庸の徳たるや、それ至れるかな、といえば一言で済むのですが、それでは成立しないのがブログの辛いところかな。

Windows が ◯ 倍便利になる、AutoHotKeyの基本的な使い方

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by tera


当ブログではAutoHotKeyについて何回か取り扱ってきました。

Trados Studio上でAutoHotkeyを活用する 
即座にWebブラウザを切り替えるAutohotkeyスクリプト 
PowerPointの翻訳の確認に役立つAutoHotkeyの設定 
ウィンドウの切り替え


今まではAutoHotKeyの使用例についてのみ紹介してきたので、ここで、改めてAutoHotKeyそのものについてご紹介したいと思います。

AutoHotKeyはフリーソフトで、以下のリンクからダウンロードできます。
http://www.autohotkey.com/



AutoHotKeyによって何ができるのかというと…
「○○を押したら、××しろ。」
という命令を出すことができます。

 簡単な例で言うと、
「Altキーとxを押したら、今開いているウィンドウを最大化しろ」
「Altキーとvを押したら、Tradosを起動しろ」
などです。

命令は、更に複雑にすることもできます。
「Altキーとmを押したら、今選択している文字列をコピーしてgoogleで検索しろ」
「Altキーとoを押したら、Firefoxを閉じて、Chromeで同じページを起動しろ。ただし、もともとChromeを開いていた場合は、IEで起動してね」
「ナントカのソフトを起動している状態で、Altキーとpを押したら、画面上のドコドコをクリックして、画面がナニナニに切り替わったら、○秒間待った後に画面上のドコドコをクリックしろ。画面が切り替わらなかったらエラーメッセージを出して」

などなど、可能性は無限大です。
ちなみに、上記ではわかりやすいようにAltキーを使用していますが、AutoHotKeyer界隈では、普段使わない無変換キーや変換キーを当てはめることが多いようです。


ここまでで、AutoHotKeyの概要がなんとなくわかって頂ければよいのですが…
次に、当ブログで紹介したスクリプトを実際に適用する方法をご紹介します。

AutoHotKeyをインストールすると、タスクトレイに [H] と書かれた緑色のアイコンが現れるはずです。そのアイコンを右クリックすると、次のメニューが現れます。

 
ここで、[Edit This Script] を選択すると、テキストエディタが自動で開くはずです。
そのテキストエディタに、ブログで紹介したスクリプト、今回は例として 即座にWebブラウザを切り替えるAutohotkeyスクリプト のサンプルをコピペして貼り付けます


貼り付けたら、メモ帳を保存して閉じ、タスクトレイの [H] と書かれた緑色のアイコンを再度右クリックして [Reload This Script] を選択します、これにより、保存したスクリプトが読み込まれ、使用できるようになるはずです。
ほかのスクリプトを追加したい場合は、テキストエディタで先ほどのスクリプトの下に追記するだけです。

これで、快適なAutoHotKeyライフを送れるようになるはずです。
プログラミング経験がなく、最初はスクリプトの意味がわからなかった自分でも、他の方のスクリプトを参考に少しづつ勉強したら自分でオリジナルのスクリプトが書けるようになったので、色んなサイトを見て勉強すると自分なりにカスタマイズできるようになるはずです。

当ブログでは、これからもAutoHotKeyの便利なスクリプトを紹介していきたいと思います。

Trados Studio のちょっとホラーな検索機能

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by fukazawa

今年の2月1日と3月1日はどちらも日曜日でした。日付の並びが同じになっていたため、家のカレンダーをすっかりめくり忘れていたfukazawaです。そして明日は2か月連続の「13日の金曜日」。

そんな13日の金曜日とホラーつながりで、今日は Trados Studio のちょっと怖い?検索機能についてのお話です。

Trados Studio のエディタの検索機能を使おうとしたときに、「正規表現にエラーがあり使用できません」というメッセージが出て検索できないことがあります。正規表現の使用はオフになっているのにもかかわらずです。

いちいち正規表現で検索するのかぁと思った人や、急がなくちゃいけないのに正規表現って?という正規表現ビギナーの人に、是非試してみていただきたいことがあります。


<Ctrl>+<F> キーで [検索と置換] ウィンドウを出します。半角の丸括弧を検索しようとすると、赤い「!」マークが出て「正規表現にエラーが・・・」となり、そのままでは検索できないとします。このとき正規表現の使用はオフになっています。

ウィンドウの下部にある [使用] チェックボックスをオンにします。ドロップダウンリストから [ワイルドカード] を選択してください。
選択したら、[使用] チェックボックスをふたたびオフにして、[検索と置換] ウィンドウを一度閉じます。

もう一度 <Ctrl>+<F> キーで [検索と置換] ウィンドウを出します。検索する文字列に文字を入れてみてください。

今度は赤い「!」マークが出現せず、普通に検索することができます。[使用] チェックボックスは、選択解除されていても有効になっているんでしょうか。

じきに修正されると思いますが、それまでの間に検索機能が変だと思ったり、今すぐ正規表現を習得できない、どうしよう!と思ったときに、一度試してみてくださいね。


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Trados Studio 2014のプロセス残り

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by hirama

そろそろGWの予定を立てないと‥と思いつつも、混んでいる場所には行きたくないhiramaです。輪番GWがあればいいのになあ。

Trados Studio 2014で古いバージョンのTMをインポートし、TMビューを開いた状態でソフトを終了すると、次に起動しようとしたときにうまくいかない場合があります。
条件がややピンポイントですが、同じような状態の人がいたときのために対処法を記録しておきます。

ソフトを終了するとプロセスも基本的に終了されるのですが、Trados Studioで古いバージョンのTM(*.tmw)をインポートし、TMビューを開いた状態で終了するとこのようにプロセスが残っています。


Trados Studioでは多重起動は行われないため、プロセスが残っているとすでにソフトが起動しているとみなされ、それ以上起動できなくなっていると思われます(弊社ではネットワークバージョンを使用。シングルユーザー用バージョンの場合にどうなるかは未確認)。

この状態は、事前に回避することも、事後(プロセスが残ってしまってから)に対処することもできます。

1. 事前に回避する場合
古いバージョンのTMをインポートしたあとは別のビューに切り替えてからTrados Studioを終了するようにする

2. 事後に対処する場合
タスク マネージャーで「SDLTradosStudio.exe」を右クリックし、「プロセス ツリーの終了」を選択する

ハマってしまった場合は試してみてください。

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PC がない時代の「検索」という言葉

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by tera

やっと、気候が春らしくなってきました。そろそろ花見の季節で、社内でも企画されているようです。
春は花粉なので嫌いですが夏は大好きなのでワクワクしております。

さて、いまや「検索」という言葉は非常によく使われると思います。

「わからないことがあったらとりあえず検索してね」
「これ、データベースから検索しておいて」
「色んな通販サイトで検索したけど全部売り切れだった」
「図書館の端末で検索したけど欲しい本は貸出中だった」
などなど…

いまや、検索という言葉は、テキストボックスに文字を入力して [検索] ボタンをポチっとすることを指すことがほとんどだと思います。
そこで、PCがない時代は検索という言葉はどのように使われていたのでしょうか。

まず、辞書で検索を引いてみることにします。

広辞苑 第四版 (1991年)
調べ探すこと。 「索引で語を検索する」

大辞林 第三版 (2006年)
書物・カードなどから,必要な事柄を探し出すこと。 「索引があるので検索するのに便利だ」
上記の用例は、アナログな「検索」を指しているように思えます。
さらに、こんなサービスを見つけました。
これは、青空文庫全体から、特定のワードが使われている部分を検索できるものです。
青空文庫は、死後50年が経ち著作権の切れた作品を無料で読めるサービスですので、青空文庫に貯蔵されている作品は、必然的に50年以上前のものになります。ですので、「この言葉は昔はどのように使われていたのだろう」というときには最適なサービスではないでしょうか。
ここで、「検索」を [検索] してみましょう。
白い花の傍へ行っては検索表と照し合せて見る。
梶井基次郎「路上」
 索引が与えられていて、検索することが出来るようになっている。
戸坂潤「読書法」
三年になると、本科生は書庫の中に入って書物を検索することができたが
西田幾多郎「明治二十四、五年頃の東京文科大学選科」
1番目の「検索表」とは、植物の特徴を照らしあわせて種類がわかるようになっている表のことで、今でも使われているようです。
その他の「検索」は、書物などを検索することを指しているようです。

「検索」する、という本来の意味自体は変わっていないようですが、いままで書物で"検索"していたことも、インターネットですぐに"検索"できるようになりました。
PCおよびインターネットの普及に伴い、"Search"に「検索」という言葉が当てられたことによって、使われる頻度はかなり高くなった言葉なのではないかと思いました。
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